9月の投資成績と米国株の割高さを考える
9月の成績
- 総資産:11,556,691円
- 月間損益:+244,643円
- 相場は不安定でしたが、プラスで終えることができました。資産形成の一歩を着実に踏み出せた月でした。
米自動車企業で広がる信用不安
- トライカラーホールディングス(9月10日破綻/チャプター7) 中古車ローン事業者。不正疑惑で銀行融資が打ち切られたことが直接の原因。
- ファーストブランズグループ(9月28日破綻/チャプター11) 自動車部品メーカー。サプライチェーン金融を巡る不透明性が資金繰り悪化につながった。
両社とも銀行融資ではなくプライベートクレジットに依存していた点が共通しており、2008年のサブプライムローン問題を思い出させます。規模は限定的ながら、信用不安の連鎖が起これば景気後退リスクが強まります。
FOMOに負けないメンタル

- 株価が高値圏にあると「取り残される恐怖(FOMO)」に陥りやすい
- 焦ってS&P500やオルカンに全力投資する必要はない
- 欧州株、新興国株、金鉱株、暗号資産など選択肢は無数にある
- 短期の上昇を追いかけるよりも、次の景気後退局面で訪れる「割安な買い場」を狙うべき
雇用統計と米国株の行方
- 強い数字 → 利下げ期待後退 → 株安要因
- 弱い数字 → 景気後退懸念 → 株安要因
- コンセンサス並み → 追加利下げ期待 → 株価は安定
表面上はレイオフが少なく見えますが、実際には出社義務の強化で自主退職が増えるなど「隠れた人員削減」が進んでいます。労働市場は思った以上に弱まっており、私はソフトランディングよりも景気後退シナリオを重視しています。
米国株の割高感 ― シラーPERとバフェット指標

- シラーPER(CAPEレシオ) 過去10年の平均利益をもとに株価の割高・割安を測る指標。長期平均は17倍前後だが、現在は40倍近辺と歴史的な高水準。初心者に分かりやすく言えば「利益に比べて株価が過去平均の倍以上まで買われている状態」です。
- バフェット指標 米国株の時価総額 ÷ GDP。現在は220%を超え、過去のドットコムバブルや2021年のコロナ後バブルと同等の水準。
どちらも下落のタイミングを示すものではありませんが、こうした高水準の後にはリターンが低下しやすいという歴史的傾向があります。
今後の展望
9月の資産は小幅な増加にとどまりましたが、米自動車企業の破綻や信用不安、そして雇用統計をめぐる不確実性を考えると、市場は明らかに転換点を意識し始めています。FOMOに流されて割高な米国株を追いかけるのではなく、むしろシラーPERやバフェット指標が示す歴史的な過熱感を冷静に受け止めるべき局面です。次に訪れる景気後退こそが真の投資チャンスになる可能性が高く、焦らず慎重に備える姿勢が求められます。